首飾り
アサリナ

もういらないの
それは残念
よかった
使い捨てだなんて
知らなかった
わたしが欲しいものはあなたも欲しいものとして
作りすぎるところだった
よかった
もうないから
続きを剥がすことはもうないから

閉じ込められた箱はどう傷つけてもいっぱいにならない
急ぐ理由はない気がした
袖の奥で切り落とした首飾りはいつになく輝いて
彼女は首に美しい包帯を巻いていた


自由詩 首飾り Copyright アサリナ 2006-09-23 10:13:46
notebook Home 戻る