ひきだし
アンテ


ねむくなったので
さきにおふとんにはいっていると
おねえちゃんはつくえのひきだしをあけて
びんをみっつとりだした
とてもおおきなびんで
とうめいなみずがはいっていた
はなうたをうたいながら
おねえちゃんはむこうをむいて
からだからなにかをはずしてびんにいれた
ぽとん と
さんかいおとがきこえた
びんのふたをしっかりしめて
ひきだしにしまってから
おねえちゃんもふとんにもぐりこんだ
ねむいのをぐっとこらえて
じっとまっていると
おねえちゃんがねいきをたてはじめたので
そっとふとんをぬけだした
おねえちゃんのつくえのひきだしは
かぎがかかっていて
がたがたゆすると
びんがぶつかるおとがした
あしたはちゃんと
かぎをどこにしまったのかみていよう
なにげなく
わたしのつくえのひきだしをあけると
びんがみっつならんでいて
とうめいなみずがはいっていた
のどのおくが
きゅうにぎゅっといたくなって
おねえちゃん
とよんでもこえがでなかった
ひきだしをそっともとにもどして
ふとんにもぐりこんでも
めがさえてぜんぜんねむれなかった
とつぜん
おねえちゃんがいつものように
ふしぎなことばでねごとをいって
ねがえりをうった





自由詩 ひきだし Copyright アンテ 2006-09-16 21:55:58
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びーだま