スプーンの火で焼かれてしまえ
田島オスカー
日替わりで
ミルクの量が変わるコーヒーをあなたは
おまえの機嫌が手に取るようだ、と
綺麗に笑って
少しずつ飲んでいた
コーヒーにクリープなんか入れるやつは死刑だな、
初めて敬語を使わずにくれた言葉が
あまりにもイメージとそぐわなかったので
何も言わずにいると
俺コーヒーに入れるミルクの量が一定なんだ、
と言って笑った
素晴らしいことよ、と返したけれど
毎日同じコーヒーが
もう飲めない
今日はいい事があったの?
カップを覗きながら言われた時
そっとそばに
ずっとそばにいる
そんなふうであるべきだったのかしら