33、意志 【いし】
雨宮 之人

この 現実世界に
生まれ落ちた瞬間に
不安だから 僕は泣いた
確かめたくて 僕は泣いた

涙の零れる寸前の心に
思考の少し前の脳に
歩く前に上げた一歩の隙間に
唄う前の一音の間のブレスに

意識の階層 その最奥
そうしようとするベクトル
生命の中心から 広がってゆく

螺旋を下れば 辿り着けるのか?
ともすればほら、今も
階段を上って この意志は溢れる


自由詩 33、意志 【いし】 Copyright 雨宮 之人 2006-09-14 18:41:22
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