雨の降る夜にぼくは輝いた
ぽえむ君

ぼくは輝きたかった
理由は必要ない
何に輝きたいということも
特別に何もない

世の中に錆びたまま
埋もれてゆきたくはない
誰も知られない自分を
知られるのが怖いのかもしれない

何かをしなければ
何か輝かなければ
焦っても何の術をもたない自分は
体中に憤りだけが血液以上に駆け巡る

うおお
そんな勢いで家を飛び出した
雨が降る秋の夜

雨に打たれながら
頭から雫が流れながら
くやしい
その感情を思いっきり空にぶつけた

電灯に照らされた雨が
無性に眩しかった

その輝きがぼくの方に降りしきる
両手を広げ
ぼくはその光を抱きかかえる

雨の降る夜にぼくは輝いた

何かをしよう
何か輝こう

今日のこの光を大切にして

雨の降る夜にぼくは輝いた


自由詩 雨の降る夜にぼくは輝いた Copyright ぽえむ君 2006-09-12 22:47:36
notebook Home 戻る