茶色い蜻蛉
ぽえむ君

まだ青き紅葉の枝に止まり来る
秋はまだかと茶色い蜻蛉
夏らしい暑さも過ぎた昼下がり
石に腰かけ秋が流れる

その風に誘われたのかまた空へ
どこへ行くのか茶色い蜻蛉
吸われゆく雲の形は秋の空
遠い果てまで秋が流れる

ただ一人庭の紅葉を眺めては
どこへ行ったか茶色い蜻蛉
陽が沈む空に漂う赤らみが
お前を呼んでいたのだろうか

また来ると信じて待とうこの庭で
秋が来たかと茶色い蜻蛉
いつとなく再び出会うその時は
秋に染まった二人の姿


自由詩 茶色い蜻蛉 Copyright ぽえむ君 2006-09-08 14:35:00
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