29、炎 【ほのお】
雨宮 之人

燃える赤
のたうつ龍
たやすく消える命
背中合わせの 安心と不安

だから恐々こわごわ 手なずけて
太古から人は
ご機嫌を取りながら
仲良くも 儚く

迷い道の向こう
彼方から呼ぶ 光
暖かな手の ぬくもりを思い出し

くれないの向こう
心臓と 魂がある
揺らいで しかしながら 確かに在る


自由詩 29、炎 【ほのお】 Copyright 雨宮 之人 2006-09-05 17:08:33
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