まつすぐ
杉菜 晃



山小屋の煙突から
真つ白い煙が

―まつすぐ―

碧空へと
昇つてゐる


何と
多くの下界を
省略しきつて
昇つていくのだらう


枯木に留まつて
これを見てゐた
鳥が
上昇を断念し


塵埃に霞む
更なる下界へと
降下していつた




自由詩 まつすぐ Copyright 杉菜 晃 2006-09-01 13:20:17
notebook Home