試験中は誰もが哲学者
ぽえむ君

テストの開始のチャイムが鳴った
ぼくは集中して
問題に取り掛かった

気合が入る
これでぼくの進路が決まるのだ
このテストはぼくにとって
大きな闘い

ぼくは強かった
どんどんと問題を解く
わからない問題はない

周りは苦戦を強いられているようだ
勝つんだ

ふとぼくの斜め前に
何もせずにうつむいている奴に
気がついた

何も答えられないのか
悲しそうな顔だった

なぜ人は
学ばなければならないのだろう

ぼくの頭の中に
科目違いの問題が飛び込んできた

誰かよりも劣っているとか
優れているとか
そんなものを
見分けるためなんかじゃない
誰かを言い負かせるために
努力しているんじゃない

きっとそれは
幸せを見つけるため

どうしたら
あいつを幸せにできるのだろう

科目違いの問題が
次から次へと出題される

正解はわかっても
正解を見つけることができない


自由詩 試験中は誰もが哲学者 Copyright ぽえむ君 2006-08-31 19:46:50
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