蒼木りん

うつら うつら
微かに目を覚ますと
全ての人が眠っていて
わたしも
また目を閉じてしまおうと思った
そうしたら
うつらうつらのなか思う

あの人も
あの子も
目を覚まさない
もう目を覚まさない
死とか
滅びという言葉が
過ぎる

現実世界に戻りきらない現実の映像を
必死に捉えて
あの人のもとへ
あの子のもとへ
せめて
そばへ行きたい

ああ
遠すぎる
意識が薄らいでゆく
寝てしまおう
目を閉じてしまおう
わたしはもう疲れた

つかれた



未詩・独白Copyright 蒼木りん 2006-08-30 23:35:29
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