葉蔭より
白雨


 夢のような 心軽さで
 私は窓辺にたっていた
 黄色いあかりが漏れていた

 やみがたい 私の心のすき間から

 疲れた貴女あなたのしぐさのひとつひとつが、
 を見開いた 真昼間の
 私のまえとはまるでちがう

 葉蔭より ひそかな驕りと
 艶めかしさを 織り交ぜた
 その両の瞳は、
 
 鏡の奥の 誰をかを見つめているものか

 やみがたい 私の心のすき間から

 知れず流れる薄桃色の香水は
 ひとり酔う貴女あなたの鏡の酒宴の客人まろうど
 あこがれる瞳のうちに、知れず、その気狂いの顔を浮かべる。


自由詩 葉蔭より Copyright 白雨 2006-08-25 22:50:32
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