見ているようで見ていない
ぽえむ君
すべての事実を見たとしても
見ているようで何も見ていない
それは単なる感覚器官の一つが
脳に伝達したという事実に過ぎない
すべてのことを理解したとしても
理解しているようで何も理解していない
それは単なる現象を認識したというだけで
その奥にある秘めた本質を
見抜いたわけではない
真実は見えている奥に
僅かばかりの形で
見えることなく存在し
それは美でもある
美に触れてこそ
見えないものが見えてくる
美を感じてこそ
理解できないものを理解する
一生の中で
どれだけの美に触れられるのだろう
どれだけの美を感じることができるのだろう
多い少ないが問題ではなく
ほんの一度であっても
その人生は豊かであり
幸福でもある