先生
ウデラコウ

先生。
あなたの顔を 今頃になって心底懐かしく思う

先生。
あの頃、絶対死んでもなりたくなかったあなたの肩書きを
僕も今、背負ってるんだ。それも自分から望んで。

先生。
そのことをあなたが知ったら さぞかし笑い転げるだろうね。

先生。
あの頃、あなたにされて死ぬほどイヤだったコトを僕は方針という名の下。
淡々と目の前の可能性にぶつける。
戯言は山と語るのに 結局最後にとるのは現実なんだ。
それをわかってて

「夢を持て」 「夢を捨てるな」 「夢をつかめ」

自分の夢すら 半ば途中で放り出した僕が。
よく云えたもんだよね。

先生。
あなたが僕に云った様々なこと
今になってやっと理解してるよ。
あなたが云ったこと 全てと云うには悔しいから云わないけど
十中八九正しかった。

先生。
ありがとう。
上っ面のコトバなら 何度もそう云ってきたけど。
今なら 心からそう云える。

先生。
どうしてだろうね。
別れるとき顔見なくなるだけで あんなに嬉しかったのに。
今はその顔が 酷く見たくて仕方ない。

先生。
今度会う時 僕は前よりも少しだけ
世の中を見てるはずだから
その時は 昔の僕をネタにして 一緒に笑おうよ
それまで、僕はとりあえず 目の前の可能性を最大限守る努力をしてみる。

あなたが 僕にそうしてくれたように
相手に伝わりにくいやり方で。

先生。
きっと今日もあなたは僕の知らない沢山の可能性を守り育ててるんだろうね。


遅くなったけど。
先生。



僕は貴方を心底 誇りに思う。





自由詩 先生 Copyright ウデラコウ 2006-08-23 02:26:32
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