赤い傘
atsuchan69

 遥か
  ことばを超えて
   想いが
 唇を ふるわせる、

 //好きだったひと

 夢は 
  とうに死んで、
 幾度も
眠れない夜に
   寝返りを打った

 記憶の
    中で
   重ねた
       キッス

     おまえと混じりあった
   その時、
         その場所

 もがくように恋した
  おまえ
   或る、
  ひとりの女
       //そして誰かの女

 雨の日、
    赤い傘に
   顔を隠して
    キミは
    「さよなら
  と言った。

  「どうして?
  理由は、
       答えずに
         微笑む、
    ――夏の
     昼下がり


自由詩 赤い傘 Copyright atsuchan69 2006-08-16 02:09:50
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