僕しか知らない星達の名前
こめ

蝉の鳴き声が響く夏夜

パジャマすがたで汗をかきながら

一心不乱に望遠鏡をのぞき込む

僕の姿がそこにあった

透き通るほどの光り輝く星の雨

アレがどんな星でどんな名前なのかさえ

僕には分からなかった

ただそんなこと知らなくても

星達のメッセージは僕の心に届く

僕しか知らない星達の名前

誰も知らないところで輝く

僕だけの星

一番光り輝いているからといって

綺麗とは思わない

はかなくてもいい

切なくてもいい

光っているのさえ分からないほど

少しでも光り輝く

ひとりぼっちの星が

僕には一番輝いているように見えた

きっとこうして星をみているとき

ほかの何億光年先の星に住む住民も

こうして望遠鏡をのぞき込んで

自分だけの星を捜している



自由詩 僕しか知らない星達の名前 Copyright こめ 2006-08-07 21:44:29
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