線香花火
Rin.



尽きそうで
尽きそうで
時に思い出したように
夜を縫う
置き去りの夏に迷う
この心のように

かくも小さく
かくも短き生命の振動が
この手に伝わります
見失う日々を
辿れるところまで追う
小さくも確かな強さ
この心にも
まだあるようです

ならば、そう
熱い
あつい最後の滴が
捨ててきた夏の波に消されぬように
寂しさで誘った夜風に流されぬように
あなたという火種を
絶やさずにいましょう

名前を指先に
今宵の空のように
黒く焼き付けて
あなたという火種を
絶やさずにいましょう



自由詩 線香花火 Copyright Rin. 2006-08-05 01:54:13
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