夕立ち
スリーピィ・タロウ



 変則日程により15:30退社
 翌8:30出勤予定
 翌々9:00休日出勤予定


  (6時間睡眠と仮定して)
 9時間30分の自由のために 急ぐ家路に
 立ち込める重い夏雲


 夕立ちに向かって勃起してゆくAnther wayもうひとつのみち
 青くあおくよこしまに
 濡れる対向の線路


 恒常性の獲得または可能性の放棄を 
 要するに大人になるということを
 決して覚えないと予感している
 僕の身体がいる



 右手は灰色の鞄を支えて

 左手が所在なげに雨を探った





自由詩 夕立ち Copyright スリーピィ・タロウ 2006-07-29 02:11:25
notebook Home 戻る