精一杯の梅雨で
チェザーレ


窓を閉め切った真夏日に
枕に
むせ返る香水の薄靄に
顔をうずめて
真っ白な交わりを

まだ梅雨は帰らない

降りそそぐ
部屋中のアクロソーム
その先体構造に侵されて

私、また生まれるの

殺してよ、テロメア
末端同士の異常な融合
蛋白質の塊りのくせに

むせび泣く
この部屋はどこにも
顔をうずめて





自由詩 精一杯の梅雨で Copyright チェザーレ 2006-07-22 13:29:21
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