一週間 ー日曜日・前半ー
海月

昨日のアルコールが抜けていなくて
頭痛と吐き気を催す目覚めになった

ポストに足を運び新聞を取りに行く
ひらり、と舞った
茶封筒

君の決意が其処に書かれていた


昔から君の事は好きだったよ
君が私の事を考えていたことも
みんな、みんな、知っていた
ただ、私は君に何も言えず
運命の歯車は足早に進んでいたね
今日、君が言った言葉
「今日も一歩だけ前進できたのか?」
答えは後ろを向くことじゃなくて
前を向いて欲しい
それが私の決意
今週末に私は結婚します
明日この手紙を読む君へ
大きな桜の木下で待っています


時はすでに昼下がり
君の待つ場所へと自転車を走らせる
風になれたら、鳥になれたら、
僕は君の場所まですぐに行けるだろう
ただ、車を持っていれば良いだけのこと
今頃になって重大さに気づく

ゆらやかに川は流れて
ガラス片に光が反射して
それは綺麗だった

名前や約束はいらない
運命の歯車を一つ壊せたら
時は止まるだろう

君のオルゴールの音色は静かに響くだけ・・・


自由詩 一週間 ー日曜日・前半ー Copyright 海月 2006-07-16 12:05:22
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