水色の、
LEO

それは
降りしきる雨の
隙間をぬって
遅れて届けられた
一通の手紙のように

 雨と雨が
 触れあう音に紛れて

 見慣れた景色の
 匂いの片隅

 未送信のまま
 閉じられた携帯の中

 繋がっているはずの
 空の一角

躊躇いがちな指先は
解くことを赦されず
この胸を振るわせるばかり

悪戯に過ぎていく時間の中で
あの日あの時を思い出す
伏せた睫毛から零れた
たったひと粒
その涙の理由

水色の、

或いは全部が
 、だったのかもしれない

いまこの肩を
こんなにも濡らして



自由詩 水色の、 Copyright LEO 2006-07-12 21:32:23
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