寂滅星歌
アマル・シャタカ

高音域の理想が響き渡る中を
はぐれないように
迷わないように
独り涙を震わせて
かすかな音色が道しるべ

青白い道に倒れても
失意の海に沈んでも
理想の音波に打ち砕かれても
けだるい視線が
天を見上げる

絶望の空にオーロラを広げて
流れる意識
天に舞う
書き連ねた言葉も
七色に

乱舞する想いの軌跡
見えるだろうか君に
滲む悪意の闇夜でも
輝くものがあることを
薄れゆくわたしの瞳にも
七色の想いが宿ることを

聴こえるだろうか
君が涙を零すとき
かすかな道しるべが
導く音

ごらん
二人を結ぶ糸が
輝きと音色であるということを
沈めた身体
倒れた魂
朽ちてゆく世界の中で
死に逝くこの星が歌っている


自由詩 寂滅星歌 Copyright アマル・シャタカ 2006-07-09 10:35:18
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