ぽえむ君−幻夜−
ぽえむ君
ぼくは詩人
幻は時に
現実までをも映しだす
今日もまた
夜の散歩をしていると
夜の月に出会いました
目の前の道をまっすぐに歩けば
右斜め上には煌々とした満月
歩む後の道をふいに振り向けば
左斜め下には朧げなる月影
その幻影なる姿は幻の夜を映し
腕を弱々しく上げながらも
その動きにしばしの時を止める
暗がりの道は寂寞の念を抱かせつつ
その幻影なる姿は現の夜をも映し
足を寂しく動かしながらも
その静寂に一瞬の時が動き出す
暗がりの道は明日の光を見させつつ
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい