負け犬の遠吠え
山崎 風雅


 競争世界にポツリと置き去り
 僕なんていなくても世界は回り続ける

 幼き頃から学んだ教訓
 傷つきながら
 涙をこらえながら
 自分の無力をかみしめながら
 惨めだけど生きることを諦めないでいる

 自己主張をさんざん押さえて
 争いのない世界を夢見ていた

 心は自由になれず
 監獄の中で過ごした月日

 若さゆえの過ちもさんざん犯してきた

 十字架を背負い歩く道
 絶望に背を向けずに進んで行こうと思う

 弱さを隠しながら
 はらわたが煮えくりながらも
 やけをおこすこともありながらも
 ここまでやってきた

 思惑が違う者どうし
 僕は争いを避けてきた
 第3の道をみつけようと
 負け犬の遠吠えの先に
 希望の人生を夢見てる

 心は成長しているのだと思う
 混沌とした世の中を
 疲れた精神を震い立たせて
 一人の夜の越えてきた

 多少は世間の荒波に流されそうでも
 生きる力を身につけてきた

 負け犬の根性からの脱出を目指してきた
 これから何がおこるか分からない

 苦しみは突然訪れる訪問者のように訪ねてくる
 生きることはサバイバル
 負けて負けて学んできたから
 健気に生活を送ることで
 精一杯
 
 これから先も
 不自由な人生の荒浪に放浪するだろう
 僕の生きる道

 眠ることさえ
 苦痛に感じる
 行き場がないジレンマ

 精神安定剤
 頭と心に作り上げる言葉のマジックで
 やり過ごそうと思う

 届きそうで届かない夢は
 大空の向こうにあるような気がしてる

 心細い旅路に
 口をぽかんと開け
 いつか届かないかと
 眠れぬ夜に夜の暗闇の中で
 待ち続けてる

 心が開放されるのはいつの日か

 時を見つめて
 脱出する機会をうかがって
 負け犬でも
 未来を信じて
 未来を切り開いて
 
 限りある命を燃焼したい

 

 


自由詩 負け犬の遠吠え Copyright 山崎 風雅 2006-07-01 04:29:19
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