消えてゆく
春日響

さようなら消えてゆく
それがきっと正しいことだと思います
次第に濃くなる緑
車の窓から乗り出して空を仰いだ
みっともないからやめれくれ
知らない
あなたはあたしの何を知っている
きっとあなたは風の心地よさを知らない

夏が近づいて湿気じみたから
手を繋ぐのが疎くなったのだと思いたい
それは三日前の夜六時
まだ明るかった

さようなら消えてゆく
さようなら消えてゆく


自由詩 消えてゆく Copyright 春日響 2006-06-30 11:33:35
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