いっその事、嫌いになってくれればいいのに。
仲本いすら

いっその事、嫌いになってくれたらいいのに。

なぁんて言葉は
卑怯だと思う。

いつも、俺が詩を書くたびに
その詩たちに嫉妬して

わたしも、詩になれたらいいのに。

だなんて
拗ねていた。

そんな姿も
心から好きだったんだよ
きっと。

いっその事、嫌いになってくれたらいいのに。

別れ際にそんな
手榴弾、渡されても

もう、どこかに投げることなんて
できないのにね。

後は爆発して

僕と砕け散って

それで、

妄想に変わっていったら
いいな、と思う。

いっその事、全部嘘ならいいのに。

誰かの優しさも。



自由詩 いっその事、嫌いになってくれればいいのに。 Copyright 仲本いすら 2006-06-21 20:23:07
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