ぽえむ君−雨雫−
ぽえむ君

ぼくは詩を書きたい

人は何かを譲り
渡されて
時を流れていく

今日もまた

小雨が降りしきる中
朝の散歩をしていると
雫に出会いました

木の上に落ちた雨は
葉の先で雫という宝石へと姿を変え
下の葉にその宝石をゆずる

ゆずられた葉は
砕け散ってしまった宝石を
自分の手のひらで集め
新しい宝石へと姿を変えていく

地面に落ちるまで
葉から葉へ

雫はつねに生まれ
広がり
そしてまた新たな姿へと
静かに繰りかえす

人も何かを譲り
渡されて
時を流れていく

明日もまた

語るための詩ではなく
黙らせるための詩を作りたい


自由詩 ぽえむ君−雨雫− Copyright ぽえむ君 2006-06-16 12:21:53
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