コンビニとよしださんと「いとう」さん。
仲本いすら

よしださんって人は
そりゃぁもう、いまどき稀に見ないほどの
和風なお方で

そりゃもう
声は小さくて
黒髪が似合っていて

見た感じ
男性が苦手そうな

コンビニの定員さ。

「いらっしゃいませ、おはしはおつけいたしますか?」

それがうまく言えない
コンビニの定員さ。


よしださんが暖めてくれた弁当ってのは
そりゃもう
めっちゃくちゃ熱くて
火傷とかしちゃって

そこがまた
よかったりするわけで。

そんなよしださんもさ

「いとう」さんになるんだよ。

よくわかんないけどさ
「いとう」さんになったんだよ。

俺の知らないところで
「いとう」さんになって

いつもより、明るい笑顔で
パックジュースなんて
並べちゃってさ。

「いらっしゃいませ、おはしはおつけしますか?」

普通に、言えるように
なっちゃってさ。


コンビニ弁当は、どうあがいたって

コンビニ弁当、なんだなぁ。



自由詩 コンビニとよしださんと「いとう」さん。 Copyright 仲本いすら 2006-06-12 20:15:24
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