酒の肴の沢蟹の話
プル式

一歩目は簡単さ。ただ目をつむって足を出せばいい。

二歩目より後はもう進むか転ぶかだから。

上手く一歩目が出て続けばいいけど、なかなか二歩目は難しいもんだよ。

俺なんてそれが恐くて前に進めずにいたんだから。

気がついたらこんなありさまさ。なんだかねえ。

そりゃ、今になってみりゃーもっと好きにしとけばなんてさ。

こいつぁ、すまねぇ。聞き流してやってください。ただの酒の肴の沢蟹のはなしでさあ。


未詩・独白 酒の肴の沢蟹の話 Copyright プル式 2006-06-12 09:41:25
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