碧落
霜天
鍵を掛けたかどうかを忘れて
それでもここまで来てしまった
世界の青は静かに落下して
戻れない道の重なりにいる
昔の話をしようか
言葉でしか帰れない、場所がある
こんなにも遠い西の果てで
地図をどう見下ろせばいいだろう
君がまたひとつ大きくなった日
立ち止まるだけだった子午線を
軽やかな指先で越えていった日
どんな言葉を送ろう
世界の青は静かに落下して
それでもあの日の鍵は握り締めたまま
自由詩
碧落
Copyright
霜天
2006-06-12 00:05:19
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