umineko

さまたげるものだけが
私を
言葉に向かわせる
たとえば 雨
いつだって

あなたも同じだ
突然
ひょい、と現れて
私が
気にしないで生きようと
思っていた矢先にいつも

嫌いではない
たぶん好きで
めちゃくちゃ好きで
あなたはたぶん私と同じで
だから
私たちは駄目になる
お互いが駄目になってしまう
求めて
求め過ぎて
そして嫌いになっていく
わかり過ぎて

そして
怖いのだ
私はとても怖い
私は
自分が自分を嫌いになったら
もう立ち直れないと思う
あなたを嫌いになったら

あなたは
私なのだから
あなたを嫌いになったら
私はきっと自分が嫌いになる
すると
私はひとりぼっちだ
私には耐えられない
もう
あの頃には耐えられないよ

どうか
私を嫌いにならないで下さい
かんちがいしてますか
してますよね
それでも
あなたは
私なのだから
あなたの
なにも知らない だけど

確信がある
あなたの
自由さや
さみしさや
身勝手さや
弱さ
あなたに
巡り合えたそのことに
私はとても感謝している

やっと今
気づいたんだ

雨が降っていたから


 


自由詩Copyright umineko 2006-06-10 09:07:14
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