津軽・十三湖
たりぽん(大理 奔)
岩木山の
奇妙に底抜けた反射が
冬の林檎樹を
切り絵の風景にする
小泊に向かう一本道のそばで
その昔、十三の湊が
あったという
巨きな黒鏡が夜を
地吹きの中で待っていて
ため息を飲み込んだ私は暗闇に
生まれるべきやるせない業の
小さな汽水魚
今日も波におびえては
北の海にあこがれる
自由詩
津軽・十三湖
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たりぽん(大理 奔)
2006-06-06 22:50:50
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