縷々として
霜天

今朝についてを知りたかった
例えば諦めるというまじない
人が、幕を引いていく
そこに眠る、その前に


知らない道を歩いた日のこと
自分の名前さえただの文字に見える
覚えて欲しいことはたくさんあった
一つひとつが僕らの欠片だったこと


そしてまた僕が生まれ続ける
全てのことを覚えてくれとは言わないけれど
せめて、いつものあのベンチの名前くらいは完璧にしたい


縷々として、折れず
生きるやり方に触れた気がする
そのための今朝の、名前を知りたい


自由詩 縷々として Copyright 霜天 2006-06-03 01:50:44
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