夏の、訪れ
LEO


夏にまだ
無防備な肌を
焦がして太陽は
隆起する分厚い雲に
たちまち覆われた

焼けたアスファルトに
水玉の模様を描き始めた
大粒の雨
それもまた
激しさを持て余し
にわかの流れとなり
地中へと沈んでいく

近づく雷鳴を背中に
雨に煙った道を
小走りにゆく
裸足のサンダルが
ケタケタ、笑ってる

雨を着る
雨を切る
白いままの肌に
放たれた夏


自由詩 夏の、訪れ Copyright LEO 2006-05-31 23:39:55
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