機械の暮らし
atsuchan69
「高価なロボットを作る努力よりも、人間そのものを機械として扱う技術を開発する方が明らかに発想としては勝っている。
彼ら人間は、高い欲求をみたすまえにより低レベルでの欲求にふりまわされて生きているのであり、餌の配合にひとしくそれらの欲求を上手く管理してやればどんな命令だろうと従ってくるにちがいなく、また歴史的にみてもそのことは実証されている」
そして気がつくとボクたちは、誰もが皆、機械の人間だった。踏みつける者たちが踏みつけられているボクたちのことを嘲笑し、「おまえたちは豚だ」と言っても、けして気付くことはない。逆らうこともない。戦うことも、泣くことも、哀しむこともない。
これこそが地上の天国。神である人間と、かつては人間だったかもしれない機械たちとの理想社会。
女神がバケツで愛を運んだ。
「さあ、餌の時間だよ! おまえたち、おいで!」