ぽえむ君−癒心−
ぽえむ君
ぼくは詩を書きたい
何も気にしないことに
気になるものである
今日もまた
朝の散歩をしていると
ネコに出会いました
目が合うなり
さっと距離をおかれてしまった
嫌われてしまったと思い
散歩を続けると
とことこ
後ろからついてくる
振り向くと
またささっと草むらに隠れる
歩き始めるとまた
とことこ とことこ
気になって仕方がない
若草の匂いも
開いたばかりの花も
透きとおる風のその香りも
気持ちすべてを奪われ
苛立ちの中
川の土手に腰掛けると
間をあけてそのネコも座る
2人で同じ空を見つめる
どうやら
同じことを考えているようだ
白い大きな雲が
ぽかんと浮いている
2人はようやく気持ちが
落ち着いたようだ
明日もまた
語るための詩ではなく
黙らせるための詩を作りたい