新しいリズムはとりあえず不要です、
ただ一つのリズムを繰り返してください。
確実に、丁寧に、譜面を追ってゆけば、
高まりゆく陶酔がそこにあります。

繰り返し繰り返し繰り返すリズムは、
輪廻の蛇のようなボレロのリズム。
嗚咽するのはサキソフォンやオーボエ、
わたしではありません。

ゆったりと、しかし力強く。
終わりそうだけれどまだ終わりではありません。
急いではいけません。

ゆるやかなクレッシェンド、フォルテシモフォルテ、
すべての体液が沸騰し奔流となって、
薄い皮膚を破り、爆発するまで。