永日
霜天

退屈なものは誰かに任せて
白い帽子をいつも被った
揺らいだ道は長く、長く
熱のこもった視線は透き通る
揺らぐ陽炎、ここでもきっと
長い呼吸は約束されない

ここに来ない人がいた
待ちぼうけはどうにも
安上がりな空だった
青いことを青い、とだけ言えば
僕はまた飛んでいける
安上がりだね、と笑ったのは誰だっただろう


繋いでいたはずのものについて
いくつかの考察を
温もりはどこにも行けないのに
行く先どこも揺らいでいる
彼方、陽炎
空は空と呼べばよかった
それでも空は分からなかった


眠れなかった
わけじゃなかった
退屈なものをここに預けて
いつまでも来ない人がいた
長い息を吸って、吐くと
頭の中はまっしろになる
中空はいつもそのままに
安上がりな青だった


自由詩 永日 Copyright 霜天 2006-05-21 15:36:28
notebook Home 戻る