永日
霜天
退屈なものは誰かに任せて
白い帽子をいつも被った
揺らいだ道は長く、長く
熱のこもった視線は透き通る
揺らぐ陽炎、ここでもきっと
長い呼吸は約束されない
ここに来ない人がいた
待ちぼうけはどうにも
安上がりな空だった
青いことを青い、とだけ言えば
僕はまた飛んでいける
安上がりだね、と笑ったのは誰だっただろう
繋いでいたはずのものについて
いくつかの考察を
温もりはどこにも行けないのに
行く先どこも揺らいでいる
彼方、陽炎
空は空と呼べばよかった
それでも空は分からなかった
眠れなかった
わけじゃなかった
退屈なものをここに預けて
いつまでも来ない人がいた
長い息を吸って、吐くと
頭の中はまっしろになる
中空はいつもそのままに
安上がりな青だった