ノート(鏡とかたむき)
木立 悟






映りの良すぎる鏡があり

いつのまにか見なくなり

いつも下に向けていたが

ある日偶然元に戻したら

醜い炎がそこにいたので

上に向けたままにした

それ以来いつも天井には

鏡と同じまるいかたちの

嘲笑う光がゆらめいている









未詩・独白 ノート(鏡とかたむき) Copyright 木立 悟 2006-05-21 09:12:38
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