あたりまえのようで、そうでないようなこと
竜一郎

 「しっかりするのは、むずかしい。」

と、シェリル・クロウの
「Hard to make a stand.」という曲中で
連呼されていた。数年前に聴いてから、
久しく忘れていた言葉だ。
 しっかりするのは、むずかしい。本当に、そうだ。
わたしは、しっかりしているか、そう自問しない限りは
しっかりしていない。そう思われる場合が多々ある。
 スーザン・ソンタグさんが
「自己検閲」することを忘れないようにしなさい
と本で語っていた。『良心の領界』(NTT出版)
の「序」において。

 愚かになるときが、一刻たりとも挿し挟まらないように、
自分を見張りつづけること。それは、難しいことだ。
しかし、すべてのひとが、愚かになる可能性を持っている。
だからこそ、「しっかりするのは、むずかしい。」


散文(批評随筆小説等) あたりまえのようで、そうでないようなこと Copyright 竜一郎 2006-05-15 16:32:08
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