飽和する脈拍
なるせ

憤りさえ吐き出せなくなったのが
一体いつからかなんて しらない
獣のように直線上で叫べない
だから きみに聞こえない

余命二ヶ月のこどもが
弟(か妹かはわからない)の息づく
母親の腹を刺した





かみさま
おまえ、さばけるのか
夕食に含まれた毒の味もしらないで





掴みかかるのどぶえにだって
確かな息を感じた
涙の意味は
誰も教えてくれなかった



空は気が狂ったようにあおい
いつまでも

きっと
そう信じている




自由詩 飽和する脈拍 Copyright なるせ 2006-05-13 22:54:49
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