ぽえむ君−時鳥−
ぽえむ君

ぼくは詩人

時は自然に過ぎ
自然が時を過ぎ去っていく

今日もまた

朝の散歩をしていると
ほととぎすに出会いました

高い木の枝に止まったまま
ただじっと
遠くを見つめて

夏の訪れを教えてくれるこの鳥は
果たして今年の夏を
どのように鳴いてくれるのだろう

ピピピピピ
と地鳴き声

ほんの少しの間をおいて
ピピピピピピピ ピピピピピ
とまた地鳴き声

止まったかと思ったら
ピピピピピピピ ピピピピピピピ
とさらに地鳴き声

不思議にも三十一音

ここへの気持ちを歌に表したのだろうか

精一杯の返歌

 こと夏の歌の主をば尋ねれば
  この地を歌うほととぎすなり

書き終わると
ほととぎすはまた奥の林へと
戻っていきました

気持ちに言葉はいらない

明日もまた

言葉のない詩を作りたい


自由詩 ぽえむ君−時鳥− Copyright ぽえむ君 2006-05-07 20:48:06
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