ハミングバード
LEO

囀るひばりに誘われて
五月の原っぱ

やわらかな緑が
裸の足にくすぐったくて
昨日はふり向きもしない
ぺんぺん草がかわいらしい

青い空に
浮かんだ雲を
目で追いかけて
眩しい形が
笑った君に似ている


囀るひばりは
また誰かを誘ったよう

梢をまたいで
原っぱを横切り
髪を揺らした風に
青い匂いを
胸いっぱいに吸い込む

何にも囚われない
自由が
こんなところに


見逃してしまう
小さなことも
ほんの少し
目線を変えただけで
喜びに変わるってこと

たぶん
気づいていた


空が
上手に笑ってくれるから
調子外れのハミングで
愛の唄を歌う


自由詩 ハミングバード Copyright LEO 2006-05-04 22:32:56
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