『可能性』の渦。
胡蝶
異世界の扉は何時
何処にでも繋がって居ると言う事を
僕らは否定する事は出来ないだろう
それは
あの輝かしき幻想渦巻いた子供時代だけでは無く
社会の渦にまみれてしまった
大人達にも充分考えられる可能性の一旦だ。
現に僕も
あんな出来事が起こるまで、そんな事小説だけの世界だったし
それを憧れる位なら誰にも迷惑が掛らないだろう
と。勝手に憶測し
余りにも『可能性』と言う名の魔物を
安易に考え過ぎていた。
人生
何が起るか分からないなんて言うけれど
実際あんな事が起こったなんて
今の僕すらも疑ってしまうほど
僕にとって
子供から大人に生まれ変わるこの二年間は
目紛しく過ぎていった。
今。
もうすぐ自立して大人になる寸前の僕から。
もう大人になった(と思われる)君にこの言葉を送る。