ぽえむ君−綿毛−
ぽえむ君
ぼくは詩人
人は人として失いつつも
失った以上に人と成す
今日もまた
朝の散歩をしていると
タンポポの綿毛に出会いました
めしべと花びらを落とした
小さな子房はがくを翼にして
地面から空中に
新しい命を育む場所へと
風にまかせ
なびいていく
1本の茎から
群れを成し
列を成し
あるものは多くの仲間と咲き
あるものは孤独に咲き
形は同じとて
見るもの感じるものは
1つとして同じものはない
人とて同じ
しばらくの間
見える風を追いかけていました
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい