ぽえむ君−転石−
ぽえむ君

ぼくは詩人

転がるときに感じるのは痛み
同時に気づかぬ優しさ

今日もまた

朝の散歩をしていると
川に流れる小石に出会いました

もともとは上流にあった大きな石
水に流され

ゆっくりとゆっくりと前に

それは
時間を逆戻りさせられない運命と同じ
決して上ることはない

流れの中で角がとれ
丸く丸く
やさしい形へと姿を変えていく

削られていく痛みをともないつつも
なめらかになめらかに
やわらかい形へと姿を変えていく

ここから進み行く運命に向かって
その形は粒になり
河口で多くの友と重なり合う日まで

ゆっくりとゆっくりと前に

気持ちに言葉はいらない

明日もまた

言葉のない詩を作りたい


自由詩 ぽえむ君−転石− Copyright ぽえむ君 2006-04-27 13:58:56
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