乳白色のあなた
恋月 ぴの

ベッドに横たわるキキの傍らに
典雅とまどろむ猫
誰しもあなたを思う背後で
してやったりと微笑む あなた


乳白色の柔肌は滑るように
見つめるものを誘い
乳白色の眼差しは射るように
見つめるものの野心を貫き


自らを見よ
自らを見つめ続けよ
思い込みを捨て 邪推を捨てて


礼拝堂の信徒に紛れる あなた
忘れようとして忘れ得なかった
面相筆のこころをうたう





レオナール・フジタに思いを寄せて



自由詩 乳白色のあなた Copyright 恋月 ぴの 2006-04-19 09:18:10
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