つま
蒼木りん

「つまらない。」

と思えるほど
慣れたものだ

あとは
今度の花見にかけてみよう

「あのね、金がなくて
 ほんとに 髪を切りに行けないのよ。」

新鮮なものは
とれたての鯖の肌

少しでも生臭さを感じたら
鯖はただの死んだ魚

泣きながら食べて
眠って忘れましょう

用意されない言葉が
あなたのこころに響く

二人きりならいくらでも
本当の嘘をつける

「髪、切ってくれる?」

嘘の出る幕がないなら
正直に自爆してみようか

予測できない事象に
しばらくめぐり合わない

このままでは
漬かりきった沢庵

スライスして
マヨネーズ





未詩・独白 つま Copyright 蒼木りん 2006-04-12 22:59:26
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