ふわり感じるもの
恋月 ぴの
春は優しい素顔を何処かに隠し
コートのすそにまとわりつく
うつむいて
泣きべそかいているのは誰のせい
そんな街の片隅でも確かに芽生える
やるせない泣きべそ顔の奥で
見つけたもの
よわよわしくても確かなもの
裸ん坊の木立よりも陽が高く昇れば
涙を拭う てのひらに
芽生えたものを ふわり感じて
いつからだろう こんなにも
移ろいやすくて
待ち遠しさに胸を焦がして
自由詩
ふわり感じるもの
Copyright
恋月 ぴの
2006-04-08 01:39:14
縦
この文書は以下の文書グループに登録されています。
64kbのソネット