ぽえむ君−風船−
ぽえむ君

ぼくは詩人

感動によって心が動くのは
別に人だけによるものではない

今日もまた

朝の散歩をしていると
風船に出会いました

赤い風船

力なく
勢いもなく

地面に落ちては
少しだけ浮き
浮いては這いずり

今にもしぼんでしまいそう

思わず心の中で
がんばれ
と叫ぶ

気持ちが通じたのか
一気に上に

風船の赤が
血液の循環をしているように
まぶしく光る
大きく呼吸をする

それがわずか一瞬だったとしても
最後の
自分に残された力をふりしぼって

そしてゆっくりと
大地に落ち
力尽きるかのようにして
動かなくなりました

気持ちに言葉はいらない

明日もまた

言葉のない詩を作りたい


自由詩 ぽえむ君−風船− Copyright ぽえむ君 2006-04-07 01:34:32
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