ぽえむ君−白雲−
ぽえむ君
ぼくは詩人
1つのものを
いろいろと考えることは
自分自身を映しだすものかもしれない
今日もまた
朝の散歩に出かけた
青く澄みきった空
綿あめみたいな白い雲
ぼくはしばらく眺めていました
そこへ少年がやってきました
なにを見ているの
雲の形さ
ぼくがそう言うと
少年はぼくのとなりに立って
同じように雲を見つめました
少年は1つ1つの雲を指差しながら
あれは飛行機
あっちは… 人の顔かなぁ
ぼくは彼に
雲はね
自分の想ったとおりに見えるんだよ
それは希望であったり
ときには悲しみであったり
そう言った後
2人は黙ったまま雲を見続けていました
新しい雲が
ぼくたちの目の中に流れてきました
少年には
この形がどう見えたのだろう
青い空の中に
次々と白い雲が連なってくる
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい